さくらだエッセイNo.4
2006.5.16 日本語は英語より原始的なのだそうだ
| 『日本語の活用』を最初に教えなければならないのには、理由があるらしいです。 それを台風先生はこんな風に説明してくれました。 台風先生「日本語を習うからには、日本語を喋りたいのは当たり前だよね? そうすると、最初に日本語の活用を教えるべきだって結論になるんだ」 サク「でも活用って難しいでしょ?」 台風先生「言葉は日本語に限らず難しいんだよ」 サク「でも、その難しいところから教える必要はないんじゃないの? 挨拶とか、色の名前とかさ、そういうモノの方が簡単だしさ」 台風先生「挨拶も色の名前もいいけどさ、それって喋れることになるのかな? 単なるパターンの丸暗記だよ。外国語を喋るっていうのはね、丸暗記じゃなくてそのメカニズムを理解して応用できるってこと。外国語(ここでは日本語のこと)で聞き、それを理解し、すぐに応答するってこと」 サク「そのためには、まず活用のことを勉強しなきゃいけないんだね?」 台風先生「その通り。外国語の学習ではね、知識を与えた後、そのスキルを十分に練習させるっていうのが一つのパターンになっているんだ。それは初心者も同じだよ」 サク「なるほど。初心者の人には、『日本語の活用』っていう知識を与えて、それから練習をさせるんだね」 台風先生「そうだよ」 この話を聞いて、私は納得でした。 やっぱり外国語って丸暗記から始めるべきじゃないです。 挨拶の仕方を知っていても、いくつかの単語を知っていても、それってあんまり意味がない。たとえば外国人にあって、挨拶ができたとしてもそれまでだ。あとはニコニコしているしかないですからね。 それよりも簡単なことでいいから、相手のことを知りたい。それに自分のことを伝えたい。これって本能に近いと思うのです。 台風先生「『活用』を教えるのにね、日本語は結構、都合が良くできているんだよ」 サク「都合良くできている?」 台風先生「これって日本語の特徴でもあるんだけど、分かる?」 サク「もちろん、全然分からない。日本語の特徴なんか、考えたことないもんね」 台風先生「だろうと思ったよ」 というわけで、台風先生が教えてくれた日本語の特徴は次の通りです。(あとから、もっとたくさん日本語の特徴が出てきますが、ここでは『活用』を最初に勉強するのに都合の良い特徴です) 1 日本語は『分かっていることを言わなくてもよい』言語である。 2 助詞の中には、『ない』という助詞がある。 上の二つ、まるで哲学的だけど、説明されれば納得です。 まずひとつ目ですけど、英語みたいにいつでも主語がはっきりしていなくてもオッケーってこと。会話の中で、互いに分かっていることは言わなくてもいい。だからこんな風な会話が日本語なら成立するんです。 例1・スーパーマーケットにて。夫が肉のパックを指さして、 夫「高い?」 妻「うん」 例2・映画館の前で。 A「入りますか?」 B「はい」 両方ともそのときの状況で何が高いのかとか、どこに入るのかがはっきり分かってます。英語だとこうはいかないですよね? (例1はIs it expensive? Yes, it is. 例2はLet’s watch this movie. Yes, let’s. みたいな感じ。 英語にすると主語とか目的語とか絶対必要です) で二つ目の特徴ですけど、日本語って『助詞』を使いますよね? 例えば、「私は、学校に行きます。」だと、『は』と『に』という二つの助詞が入っています。台風先生に言わせると、『助詞』っていうのは、『その文の述語に対して、その言葉がどんな役割を果たしているのかを示す役割を持っている』そうですけど、『助詞』の中には、『ない』という『助詞』があるんだそうです。 例・私は、明日、学校に行きます。 分かります? 「明日」のあとに『助詞』がないですよね?! こういうのを、助詞が「ない」という『助詞』だと言うのだそうです。(助詞が全く必要ないのではなくて、「何もない」のがここの『助詞』ってこと) 台風先生「この二つの特徴があるから、『日本語の活用』を教えただけで、随分、会話ができるようになるんだよ。特に『ない』という『助詞』があるからさ、表面上は助詞を使わないで会話ができるんだよ」 で、『ない』助詞を使っての会話練習の話になったんですけど、この先は次回! 今日のまとめ ・外国語の学習では、『知識を得てそのスキルを練習する』というパターンが大切。 ・特に初心者は、その言語を喋りたいという気持ちが大きいから、早くその気持ちを満足させてあげられるように、日本語ではまず『活用』を教える。 ・日本語には『活用』を勉強するのが楽になる二つの特徴がある。それは@日本語は『分かっていることを言わなくてもよい』言語である。A助詞の中には、『ない』という助詞がある。 |