さくらだエッセイNo.3

2006.5.15 日本語は英語より原始的なのだそうだ

 全く昨日の台風先生の講義はとても熱くって、その熱がこっちに移ってしまって、今日の私はあんまり調子が良くなかったんです。
 初めてのことだし、内容もかなり刺激的。
 話を聞いているうちに、日本語って、無意識のうちに喋っているけれど、その実、とても論理的だということが分かってきて、目から鱗でした。
「へえー、日本人って頭がいいじゃん。こんな複雑なことを瞬間的にやりながら喋るなんてさ」
 そう私が言ったら台風先生は一刀両断にこう言いました。
「ネイティブはどこの国もそうなんだよ。……悪いけどね、日本語の方が英語より原始的だからね」
「え? 日本語の方が原始的?」
 だいたい言葉に原始的とか未来的とかあるってことを知らなかったから、ちょっとショックでした。
 やっぱり日本人としては、日本語が高級なものだと思いたい。英語よりずっと優れているって思いたいですからね。

 話はそれるけれど、生物の進化の過程は、必ず単純から複雑へと向かうらしいです。アメーバみたいな単細胞生物が多細胞生物になって、海の生き物が陸に上がって、いろんな種類に分かれていく過程を考えると理解できると思うけれど、それと同じことが言葉についても言えるらしいです。
 まあ、これって余談ですから、それ以上は話してくれなかったですけど、日本語って英語より曖昧らしい。特に時間のコントロールがあま〜〜い、とのこと。
 詳しい話は忘れちゃったけれど、「○○をするとき、○○をした」みたいな文。「とき」でつながっている二つの文の時間のコントロールだけど、これが適当にできているらしい。「○○をしたとき、○○をする」でも通じるし、「○○をするとき、○○をする」でも何でも有りってことだと思う。
それから「○○をする」っていう文が未来のことを指すときも、一般的な生活の中のことを言う場合もあるっていうこととかが、その例じゃないかな?(この辺はつっこまないでください。よく分からんですとよ)
 その点、英語は十分複雑で、私なんか未だに分からない現在完了形とかいろいろあって、時間のコントロールが複雑なんだそうです。発音も英語の方が難しいみたいだし、なんかちょっとがっかりです。
 でも、さすが台風先生、落ち込む私にこんなことを言ってくれました。
「タイ語の方がもっと原始的だよ。タイ語には過去形も未来形も現在形もないからね」
 その話が本当かどうか分からないですけど、まあ、それぞれの言語に歴史的な成立過程やら何やら、難しいことがあるっていうのは、よーく分かったというわけです。

 で、講義は初級の日本語学習者に何を最初に教えるべきか、という話に入っていきます。
 これって難しいよね?
 何しろ、英語と日本語じゃ、全然、違うわけでから、想像が付きません。
 やっぱり「こんにちは」とか「お元気ですか?」とか入るのかもしれないし、そうじゃなくて平仮名とか片仮名から入るのかもしれない。いやいや、「私は○○です」みたいな、ちゃんとした文をやった方がいいかもしれない。でもさ、日本語には他の言語にはない「助詞」ってのがあります。その辺りの説明がとっても難しいと思うんです。

台風先生「いい? サクちゃん。ボクはね、『日本語の活用』を最初に教えるようにしているんだ。次が『助詞のシステム』で、その次が『修飾』だね」
サク「ちょ、ちょっと待ってくださいよ。一度にそんなにたくさん言われてもダメだから、一つにしてよ!」
台風先生「そ、そうだよね。……じゃあ、最初は『日本語の活用』だね」
サク「それも難しい言葉だよなあ。だいたい『活用』っていうのが分からない」
台風先生「『活用』っていうのはね、変化だよ。たとえば、英語だと動詞と助動詞だけが活用されている。ほら、現在形、過去形、三人称単数形って風に変化するでしょ?」
サク「なるほど。それで『日本語の活用』って?」
台風先生「『日本語の活用』はね、三種類だよ」
サク「え?? 日本語の方が英語より原始的なのに、活用は多いの?」
台風先生「そうだよ。日本語で活用されるのはね、Verbal(ヴァーバル・動詞)とAdjectival(アドジャクテイヴァル・形容詞)とNominal+Copula「だ」(ノミナル+コッピラ)の三つ」
サク「な、な、何???」
 急に横文字が出てきて、驚く私・・・。

今日のまとめ
・日本語の方が英語より原始的にできている。
・日本語で最初に教えるのは、『日本語の活用』
・『日本語の活用』は三つある。Verbal(ヴァーバル・動詞)とAdjectival(アドジャクテイヴァル・形容詞)とNominal+Copula「だ」(ノミナル+コッピラ)