第6課 日本語の活用 3
〜nominal + copula「だ」の活用〜

(著・櫻田一郎 監修・鈴木明JUMPsystem主催


 日本語の活用には、@Verbal AAdjectival BNominal+Copula「だ」の三種類しかないが、この課では、BNominal+Copula「だ」を取り上げる。

 さて
nominalには、のnominalなnominalの2種類がある。

 
なnominalとは、前課で学習した「きれい」のような言葉であり、従来の日本語文法で「な形容詞」と呼ばれていたものである。(英訳すると形容詞だが、活用がnominal+ copula「だ」と同じもの)

 一方、
のnominalとは、いわゆる名詞である。

 
なnominalとして「きれい」を、のnominalとして「先生」を例に挙げて活用を考えてみるが、両者とも「きれい」「先生」の言葉だけで活用することはできない。

 活用するためには、「
きれいだ」「先生だ」のように、copula(接合子)の「だ」が必要である。
 では、改めて
nominal + copula「だ」の活用を、活用表を埋める形で考えてみることにする。

nominal+copula

Imperfective(未完了)

Perfective(完了)

先生 だ

(positive)

(negative)

(positive)

(negative)

Distal(敬体)

先生です

先生じゃないです

じゃありません

先生でした

先生じゃなかったです

じゃありませんでした

Direct(常体)

先生

先生じゃない

先生だった

先生じゃなかった









nominal+copula

Imperfective(未完了)

Perfective(完了)

きれい だ

(positive)

(negative)

(positive)

(negative)

Distal(敬体)

きれいです

きれいじゃないです

じゃありません

きれいでした

きれいじゃなかったです

じゃありませんでした

Direct(常体)

きれい

きれいじゃない

きれいだった

きれいじゃなかった








※ 「じゃ」は「では」の省略形(話し言葉で使用する)

 以上のように
のnominalなnominalも全く同じ形で活用されることが分かる。

 つまり前課で説明したように「
きれい」のような言葉は「な形容詞」とするよりもなnominalとしてnominal+copulaの仲間に入れておくべきなのである。

 次に
のnominalなnominalが別ののnominalを修飾したときに起こる現象を説明する。

  例を挙げる。

 
のnominalが別ののnominalを修飾する。

 日本人の先生

 
なnominalのnominalを修飾する。

 
きれいな先生

 こうした現象を
JUMPsystemでは、次のように説明する。

 「
日本人だ 先生」のcopula「だ」が「の」に変化する。

 
日本人先生

 「
きれいだ 先生」のcopula「だ」が「な」に変化する。

  
きれい先生

 これは
imperfective-positive (direct)のときにだけ起こる現象で、他の場合はDirect-style(常体)のまま修飾することができる。

 
日本人先生 日本人じゃない先生 日本人だった先生 日本人じゃなかった先生

 きれい先生 きれいじゃない先生 きれいだった先生 きれいじゃなかった先生


 さらにここで
のnominalなnominal、そしてadjectivalの違いを明らかにしておくと、次の表のようになる。

和英辞典で英語に
      訳した時の品詞

nominal(名詞)を修飾するとき
direct-positive-imperfective

のniminal Noun(名詞) ○○の(例・日本人の先生
なnominal Adjective(形容詞) ○○な(例・きれいな先生) -ai -ii -ui -oiで終わらない
adjectivel Adjective(形容詞) そのまま使える(美しい先生 -ai -ii -ui -oiで終わる

 この表では一番右の列が重要である。

 外国人学習者がある言葉が
adjectivalなnominalか迷った場合、その語尾がどうなっているかに着目すべきである。

 
Adjectival例外なく-ai -ii -ui -oiで終わる。
 
なnominalは、普通、-ai -ii -ui -oiで終わらない。(初級レベルでの例外は『きらい』と『得意』である。これはai, uiで終わるが、なnominalである)




  

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